「ゆびきりげんまん♪ 嘘ついたらハリセンボンのーます♪ 指切った♪」 瓜は涙が止まらなくなり指が離れると部屋の隅に行き、 そのまま座り込み声を出さずに涙を流した。 次に萌は、桃の目を見つめてこう言った。 「桃には色々苦労をかけてしまうと思う。 もうちょっと大きくなったとき悩みが出来ると思う。 でもね? そんな時は、銘ちゃんに相談してね 銘ちゃん、その時はよろしくね」 私は、コクリと頷いた。 「桃、早くお洗濯や料理を覚えてお父さんの力になってあげてね」 「……うん」 桃は涙を流さずに、じっと萌の話を真剣に聞いていた。 「じゃ、桃も指きり」 萌はそう言うと、小指を出した。 桃は静かに母の元に小指を近づけ、自分から歌を歌った。