萌が目を覚ましたのは、それから二日後の出来事だった。

「あ、銘ちゃんおはよう…」

丁度、私が萌の病室に来て血圧を測っていたとき、萌は目を覚ました。

「病院のベットの上だよ。
　萌…貴方倒れた事覚えてる？」

太郎は萌の手を優しく握り締め優しくそう言った。

「あはは…
　もうダメなのかな？」

萌は、涙を流しながら呟いた。

「そんな事無い」

太郎は強い口調で言った。
認めたくなかったから…
認めてしまうと、それ（萌の病気）を受け入れなくてはいけないから…
だから、もう一度繰り返した。

「大丈夫。大丈夫だから…」

その声は消え入りそうな声で居て、力強かった…

「もういい…もういいよ…
　ヤダよ…死にたくないよ…！！」

萌は、涙を流し大きな声で叫んだ。

人は自分が死ぬとき、その死期を感じてしまう場合がある。
恐らく萌のこれもその一つだろう…

萌の叫び声を聞いた千春や彼方も夜勤で疲れているのにも関わらず
帰宅しないで萌の部屋にやってきた。

それから、二時間の間萌は涙を流した。

「ねぇ…
　子供たちに最後の挨拶をしてもいい？」

萌は覚悟を決めた声で言った。
太郎はそれを聞いたとき、唇をかみ締めた。

「…うん」

私は、面会時間外にも関わらず面会の許可を出した。

太郎は、「わかった」と言った。
すると彼方が「俺が車出すよ」と言うと太郎は小さな声で「たのむ」
と言い、二人とも病室を後にした。

「銘ちゃん、ちぃちゃん。
　色々迷惑を掛けてゴメンね。」

「迷惑だなんて思ってないよ
　ってか、迷惑だなんて本気で言っていたら怒るからね！」

萌は、小さく笑うと「ありがとう」と言った。

「もういい…もういいよ…
　ヤダよ…死にたくないよ…！！」

萌は、涙を流し大きな声で叫んだ。

人は自分が死ぬとき、その死期を感じてしまう場合がある。
恐らく萌のこれもその一つだろう…

萌の叫び声を聞いた千春や彼方も夜勤で疲れているのにも関わらず
帰宅しないで萌の部屋にやってきた。

それから、二時間の間萌は涙を流した。

「ねぇ…
　子供たちに最後の挨拶をしてもいい？」

萌は覚悟を決めた声で言った。
太郎はそれを聞いたとき、唇をかみ締めた。

「…うん」

私は、面会時間外にも関わらず面会の許可を出した。

太郎は、「わかった」と言った。
すると彼方が「俺が車出すよ」と言うと太郎は小さな声で「たのむ」
と言い、二人とも病室を後にした。

「銘ちゃん、ちぃちゃん。
　色々迷惑を掛けてゴメンね。」

「迷惑だなんて思ってないよ
　ってか、迷惑だなんて本気で言っていたら怒るからね！」

萌は、小さく笑うと「ありがとう」と言った。