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その日の夜。 
俺は深雪を愛した。 
無くさないように… 
消えてしまはないように… 
ただ、愛した。 

次の日、目が覚めると隣りに深雪が居た。 

手は、恐ろしく冷たくなっていた。 

それは、そのはず… 
深雪は、俺の手にアイスノンを、紐でくくり付けて居る最中だった。 

「何してる?」 

深雪は、頬を膨らませて「も〜」と怒った。 

「も〜!悪戯している時に、目を覚ましたら悪戯になんないじゃん!」 

「本人を目の前にして、今のような状態の事を何と言うか、知ってるか…?」 

深雪は、ニコリと笑い 

「悪戯失敗♪」 

と、あまりにも可愛く言うので、俺はついつい頬を引っ張りたくなった。 

「『嫌がらせ』って言うんだ…」 

すると、お互いのお腹がなった。 

「あはは〜 
昨日の夜から何も食べてないもんね。 
パンで良い?」 

「ああ…」 

俺はベットから降りると、リビィングにあるテレビを付けた。 

「今朝、未明部活へ登校中だった、春雨銘さんが、何者かに刃物で刺されなく
  なりました、詳しい状況は………」 


一瞬頭の中が真っ白になった。 

春雨銘… 

それは、妻の名前だった。 
過去に戻る前の妻の名前… 

「え?ウソ… 
この近くじゃない… 
そこの公園だよね?」 
「ああ… 
ぶっそうだな…」 

俺は、深雪が入れてくれたコヒーを飲みながら言った。 

銘が、死んだ… 
少なくても深雪が殺されてから、支え続けてくれたのは、あの子だった… 
そうか… 
俺があの時、助けたから… 
そうか… 
俺は今、ここに居るからあの子は、助からなかった… 


銘が死んだ… 
そうすると、悠多も生まれてこない… 

俺は、もしかしたらとんでもない事をしてしまったのかもしれない… 

だが… 
今は、ただ。 
今は、ただ。 
目の前の深雪を守って行きたいと思う。 

「今日、研究所で指輪を見せびらかせても良い?」 

「あぁ…いいけど。 
俺が皆に報告してからな…」 

俺が、そう言うと深雪は、子供のように喜び、その指にはダイアモンドの婚約
指輪が光っていた。 
奇しくも、姪にプレゼントしたモノもダイアモンドだった。 

ダイアモンドは、「永遠の愛」を誓ったんじゃない「永遠の絆」を誓ったんだ。 

俺は何度も何度も自分に言い聞かせた。


if 〜 未来で生きた君へ・・・

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