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美穂は、しっかりと力強く俺の手を握った。 

その手からは、トクトクと脈打った。 

こんな小さな手なのに、熱を作り上げている。 

ふと顔を横にやると、真っ直ぐと前を向き、優しそうな瞳をした深雪が居た。 

深雪は、俺の視線に気付くと俺の目を見て、ニコリと笑ってくれた。 

なんとなく、恥ずかしく感じた… 

イルカのショーに、オットセイ、巨大なエイにラッコ見ている間に時間は過
ぎ、気付けば日が暮れていた。 

美穂も深雪も、終止笑顔で来てよかったと思った。 

疲れたのか、美穂は、うつらうつらしていたので、俺は美穂を背負った。 
「こうして見ると、私達って親子だよね…絶対」 

夕日のせいか、深雪が頬を赤らめていた。 

可愛く思い、ついからかいたくなった。 

「いや、どうみても誘拐犯だろ… 
見出しはこうだ。『マッドサイエンティストカップル誘拐事件』で決まりだ
な…」 

と、ついつい言ってしまう。 

当然深雪は、「も〜」と頬を膨らませていた。 

そんな事を気にしていたら、この男女社会を生き抜く事は出来ない。 

俺は、後ろで喚く深雪を余所に、迷子センターに向かった。 

中に入ると、夕方だけあって、迷子センターの遊び場には、少ししか居なかった。 

美穂が目を覚ました時、俺達が居ないと驚くかも知れないので、目が覚めるまで
側に居ようとって事になった。 

深雪は、美穂独占して居る為、俺は他の子の子守をする事になった。 

しかし自分が迷子なの事を気付いて居るのか、逞しいのか、その子達が皆、帰った
後は俺はガクンと腰を下ろした。 

「おつかれさま」 

と、少しはなれた深雪が手を振ってくれていた。 

俺は、振り返しながらもユラユラと揺れるヴぇールが視界の中に入って来た。 

俺は、深雪に向かって、こう言った。 

「ママゴトをやろうか…?」 

深雪は、きょとんとした顔で俺を見つめた。 

「俺が父親で、深雪は母親、美穂は子供だ…」 

深雪は、目を潤ませながら、こう言った。 

「私達、結婚して無いよ?結婚指輪は?」 

「手を出して…」 

深雪は、そっと手を出した。 
俺は、ポケットから指輪を取り出し、こう言った。 

「結婚してください」 

もう、あの時みたいに、三年以内なんて言わない… 
今すぐ、幸せにしてやりたかったから… 

深雪は、コクリと頷くと指輪を抱き締め涙を流した。 

if 〜 未来で生きた君へ・・・

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