俺は、暗い暗い場所に居た… 薬を飲み過ぎたか?? 分量調節をしないで、飲んでしまったからな… 俺は、額に手を当てて見た… 自分の腕は、見える… よかった、胎児までは、戻ってない… 俺は、ゆっくりと起き上がると、自分が裸で大人の体である事を実感した…。 俺はすぐさま携帯を探し、時間を確認した…。 「よかった… プロポーズする一ヵ月前だ…」 俺は、そう呟いて携帯を閉じると、ベットから声が聞こえて来た… 「も〜! エッチの後に、携帯を弄るのって最低だ〜」 振り替えると、ベットから起き上がり、膨れた顔で、俺を睨んだ… 俺は、嬉しかった。 生きている深雪に、出会えた事が… 口癖である「もー!」が聞けた事が… 俺は、思わず抱き締めていた…。 触れた肌の温もりで、こころの底から、何かが沸き出手来るのを感じた… そして、大きな鏡に写された自分の姿を見て驚いた…。 きちんと… 若返っている… と… 俺は、ソレを確かめると、深雪をそっと押し倒した。 「元気ねぇ〜」 深雪が、そい呟いたような気がしたが… 気にしなかった。 結局、朝まで愛し合った結果… 二人とも、職場に遅れた為、一緒に怒られるハメになった… …………… ………… …… … 「いや〜若井って良いねぇ〜」 加藤室長だ… 確か、肺癌で亡くなるんだよな… 俺が、下を向いて居ると、同期の西村が、俺の頭をこついた…。 「お前、昨日は深雪ちゃんと、デートだったよな…?」 「あ…あぁ…」 「で…遅刻したと?」 「遅れて、すまない…」 すると、西村は腕を組んで少し引きつった顔で話を続けた。 「そう言う事を言ってるんじゃねぇ… あの美人の深雪ちゃんに、夜遅くまで、あんな事やこんな事をして、 楽しんでたんだよな?」 「ふ、不潔です!」 研修生のフミちゃんが、目を潤ませながら、俺を見つめた。 懐かしい面子に、俺は懐かしさを感じつつあったが… 何か大切な事を、忘れている気がした。 「オラ!○毛調べてやるから、脱げ!」 「先輩…研究の為に犠牲になって下さい…」 と、二人掛かりで俺のズボンを下ろそうとした。 加藤さんは、ケラケラとその様子を楽しんだ。 俺は、とっさに思い出した… 「お前ら、二人はどうなんだよ〜?」 確か、この二人… この時には、付き合っているはず… 「な、なぜそれを!?」 油断した、二人の手を振り払い。 俺は、体制を整えた。 そうこうしている内に、深雪が戻って来たのを合図に、加藤さんが、 「そろそろ仕事をしようか…」 と、言った為、今日の業務が始まった。