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05
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銘は、寂しげな表情で俺を見つめた… 

「話は、加藤君から聞いたよ…」 

「何を?」 

「貴方が、前の婚約者を助けるために、タイムマシンを買おうとしているって… 
その為に、若返りの薬を開発しようとしているって…」 

「そうか…」 

俺は、それ以上彼女には何も尋ねなかった… 

彼女は、無言で、瓶の蓋を開くと… 

「手伝うよ…」 

と、小さく呟いた… 

若返りの薬とは、理論上可能な事であり、薬学技術の進んだ、現在に置いては、
かなり現実的なモノであった。 

俺達は、朝も昼も夢中で開発にいそしんだ… 

薬の試作品【A201】が、完成したのは、それから3ヵ月後の事だった… 

完成した時、妻が一言呟いた。 

「昔、薬を飲んだら子供になるアニメってなかった?」 

「あったな… 
そんな話…」 

と、俺達は失笑した。 

理論上、この薬を飲めば、接種したこの水分が血液に変わり、内蔵機能から細
胞の活性化が起きて… 
肌や髪等が若返ると言う仕組みだった… 

しかし、この薬には欠点があった。 

一ヶ月以上、飲み続けないと効果が期待出来ないのだ… 

俺達は、それを承知で、薬の開発をしていた。 

「じゃ…飲むね?」 

何が起きるかわからなかった。 

だから、俺は妻の見守る中、薬を飲み込む前に、少し、舐めてみた。 

味は、しなかったが… 
少し舌がぴりぴりした。 
「昔、薬を飲んだら子供になるアニメってなかった?」 

先ほどと同じセリフが、聞こえて来た。 

「あれ? 
さっきも、同じ事言ってなかった?」 

俺は、思わず尋ねてしまった。 

すると、妻は不思議そうな顔をしていた。 

「デジャブ?貴方、疲れすぎてるんだわ… 
これが、終わったら、お休みになって…」 

俺は、もう一度、さっきと同じタイミングで、薬を舐めてみた。 

「昔、薬を飲んだら子供になるアニメってなかった?」 

「……………」 

時計の針を確かめると… 
時間は戻っていた。 

俺は、薬を予備の分までかき集めると、その薬を全てを一つのコップに集め、
飲み干した。 

妻は、きょとんとした顔で、俺を見ていたのを覚えている… 

もしかすると、過去へ戻れるのかもしれない… 

俺は、なぜだか… 
そう、期待せずには居られなかった…





if 〜 未来で生きた君へ・・・

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