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02
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待ち合わせの時間は、朝の六時… 
大学一年の頃だっけ… 
朝、眠気眼の、深雪を無理矢理起して、この場所に呼び出して… 

そして、告白したのは… 
そう言えば、あの時も、怒ってたよな… 

『私、パジャマなのに… いきなり告白なんて、ひどいよ〜』 

って… 

俺が余韻に浸っていると、ナイフを振り回している男性に、
若い女性が襲われているのが、目の前に入って来た… 

俺は、何も考えず… 
その子を助けようと、その男に蹴りを入れると、男は、すぐに逃げて言った… 

「あの… 
ありがとうございます…」 

少女は、照れくさそうに、お礼を言ってくれた。 
「いや… 
気にしなくていいよ… 
それより、危険だから帰った方がいいよ…」 

「あ、はい…。 
では、失礼します。」 
少女が走る度に、ポニーテールが上下に揺れたので、印象に残った… 

俺は、振り替えり、彼女が来るのを待った… 

すると、川を挟んだ向こう側のベンチに座っている彼女の姿が目に映った… 

「やばい… 
向こう側だったのか…」 

俺は、走って彼女の元に走った… 

深雪は、俺の姿に気付くと、顔を膨らませながら 
「もう、伸二が遅刻するなんて、信じられない」 
と、言った。 

「早く、早く♪」 

と、俺にせがんだ。 
無邪気な顔が、可愛くてとても愛しく感じた。 

「深雪… 
俺は、収入面から、今はすぐに、君を幸せにする事は、出来ない… 
だけど、だけど…」 

深雪は、うん、うんと相槌を打ちながら、俺の話を聞いてくれた… 

「だから、三年後。 
それまでに君を絶対に幸せにする事を、この指輪に誓います。」 

彼女は、俺にもたれ掛かって来た。 
俺は、それがOKのサインだと思っていた… 

だが… 
彼女の様子が少し、おかしかった… 

俺は、抱き締めた彼女の手を見ると… 
真っ赤だった… 

彼女の足下には、包丁が転がっており… 
そして、その先には、彼女の血がこびり付いていた… 

向こうの方で、男が取り押さえられていた… 
恐らく、先ほどの男だ… 
彼女は、弱々しい声でこう言った… 

「『受け取って下さい』は?」 

俺は涙を流しながら… 

「指輪を受けってください」 

と言うと… 

彼女は幸せそうに指を差し出した。 
そして、俺は、震えながら、その指に指輪をはめた。 

「ありがとう… 
一生、大切にします」 
彼女は笑いながら俺に言った。 

救急車のサイレンが聞こえる… 

彼女が、救急隊にさらわれるまで… 
俺は、放心状態だった… 
病院の待合室では、深雪の父親が来ていた… 
そうだった… 

深雪は、母親を早くに亡くして… 
父親一人で育てられたんだよな… 

そのせいか… 
料理が凄く上手で… 

深雪の父親は、無言で俺を睨んでいた… 

男手一人で育てた娘を俺は守れなかったんだ… 
恨まれて当然なんだ… 

俺は、自分を攻め続けた…


if 〜 未来で生きた君へ・・・

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