萌が目を覚ましたのは、倒れてから二日後の出来事だった。 「あ、銘ちゃんおはよう…」 丁度、私が萌の病室に来て血圧を測っていたとき、萌は目を覚ました。 「病院のベットの上だよ。 萌、倒れた時の事、覚えてる?」 萌は首を横に振った。 萌は、夫である太郎の手を握り締めると優しくこう言った。 「私、もうダメなのかな?」 萌は、涙を流しながら呟いた。 「そんな事は無い」 太郎は強い口調で言った。 認めたくなかったから…… その声は消え入りそうな声で居て、力強かった… 「もういい……もういいよ…… ヤダよ……死にたくないよ……!!」 萌は、涙を流し大きな声で叫んだ。